伊田信光 幸福実現党 研修局長(兼)シニア局長 オフィシャルブログ

【「新・日本国憲法試案」に学ぶ(11)】 「『小さな政府』のなすべき、『国防と治安維持』」

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【「新・日本国憲法試案」に学ぶ(11)】 「『小さな政府』のなすべき、『国防と治安維持』」

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book_01_0111[第五条]「国民の生命・安全・財産を護るため、陸軍・海軍・空軍よりなる防衛軍を組織する。また、国内の治安は警察がこれにあたる。」

 

今回は、最後の「国内の治安は警察がこれにあたる。」という部分について、「小さな政府」との関係で、学びを深めたいと思います。
 
「治安」とは、一般的に国家社会の秩序の状態の事を言い、これを保つ事を「治安維持」と言います。
国家は「治安維持」の為に、法律で定めて司法機関と警察を組織しますが、治安の実行部分、調査、取り締まりや鎮圧の所は警察が行ないます。
「治安維持」は、「小さな政府」を標榜する自由主義国家では、基本的に国防軍による「安全保障」と並んで、最低限必要且つ最重要な仕事の一つと考えられており、国民の生命・安全・財産を護る為の安定した国民生活の基盤となっています。
 
「治安維持」を考える時に、その前提の国家の形態をどのように考えるかが、大きな問題です。基本的には、この国の形態を形作った聖徳太子のスタンスは、「小さな政府」でした。
 
216_l聖徳太子は、十七条憲法の十二条で、「もろもろの地方長官は、民たちから勝手に税を取り立ててはならない。」、「公的な税の他に私的な税を取り立てることが許されるはずはない。」と記しています。
これは、当時の農民の困窮の根本原因(それが様々な犯罪にも繋がるのです)が、族長たちの身勝手で過剰な徴税にあると見ていたからだと考えられます。
それ故、太子は、共同体全体にとって必要な税だけを徴収する制度を確立したいと考えました。そして、公正な最低限の税を徴収するシステムを確立する事によって、人々を不当な重税による苦しみから解放したいと考えられたのです。
 
時は流れて、聖徳太子霊筆の「新・日本国憲法試案」でも、第十一条では、「国家は常に、小さな政府、安い税金を目指し、国民の政治参加の自由を保障しなくてはならない。」と同じ趣旨を記しており、スタンスは変っていません。
そして、その「小さな政府」の国家が最低限行なうべき機能として、「国防」と「治安維持」を取り上げ、それを第五条でまとめられたのです。
 
07171504_53c7676b9c961故に、第五条は、国家主権を確保する為の「国防軍」と治安維持の為の「警察」の必要性を第一義的には表わしていますが、もう一つ、「小さな政府」を理想とし、国家のなすべき最小限の仕事を明確にしたのだと考えます。
 
ただし、「治安維持」は、真の自由を確保する為に行なうのだと考えるべきであって、独裁体制においてしばしば見られる、反体制者の弾圧目的で考えるべきものではありません。
これは、「自由の創設」を政治目的として掲げる「幸福実現党」の立党趣旨から考えても、聖徳太子の考えられた、仏法真理による無明からの脱却による真の自由の確立という理想からも当然の事です。
 
警察は、治安維持と称して体制批判を封じ込め、プライバシー侵害等の人権侵害を生み出し、管理社会、監視社会を創る事に手を貸すのではなく、正に「自由の創設」、個々人の自由の発揮を保障し、最大限の自由を確保する為に、「治安維持」に当る事を旨とすべきです。
 
この根底には、国民を愛する「愛民の思想」があります。しかし、それが甘くなって、「治安維持」を軽視し、犯罪を増加させたり、経済活動を大幅に遅滞させたり、文化遺産を破壊したり、経済道徳を低下させたり、麻薬を広めたりする、他の人権侵害に到るような自我の働きや活動に対しては、厳しく取り締まる必要があります。それは、最悪の場合、国家体制の崩壊に繋がるからです。
 
01291650_52e8b2cb85f08以上、他国の侵略から護る国軍による国防の活動と、警察による治安維持は、「小さな政府」において、必須且つ最後まで残る重要な国家機能なのです。
 
「小さな政府」とは、民間で過不足なく供給可能な財・サービスにおいて、政府の関与をなくす事で、政府・行政の規模・権限を可能な限り小さくしようとする思想または政策です。
それは、中央政府でさえ需給などに関わる情報を収集する能力には限界があり、政府が介入するよりも市場に任せて価格メカニズムを活用する方が、より効率の高い資源配分が達成できるという考え方に基づいています。それは、根底に、賢しらな人間心の奥に働くアダムスミスの「神の手」を信じる心があるのです。
 
「小さな政府」は、基本的に、より少ない歳出と低い課税、低福祉-低負担-自己責任を志向する事になります。憲法で保障された「神の子の自由」は、最終的には、平和と繁栄に人々を導くという、性善説と信仰に基づいています。
 
ふくろうくん23ただし、その方向性を限りなく志向しながらも、人間の未熟さ不完全さはどこまでもなくなる事はないという洞察の基に、国家の主権を確保し、理想に向けての実力行使の基盤として、国防軍と警察の規定を示しているのだと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あなたが幸福でありますように。

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